研究職に就いている方の中で、安定して働ける環境が得られずポストドクターという立場で不安定な就労を繰り返している場合は多いかもしれません。そこで、研究者の派遣を専門に行っている人材派遣会社を利用することがおすすめです。人材派遣を行っている企業では、転職エージェントとは異なり自社で研究員を登録し、必要な施設や大学に対して適宜仲介を行っています。そのため、自分の専門分野の研究を続けながら安定した働き方をすることができるのです。

研究職というポジションで派遣社員の働き方を選ぶことのメリットは、まず新卒や未経験でもすぐに最先端の現場に関わることができることです。正社員の立場での雇用を目指して就職浪人を選ぶ新卒の修士や博士もいますが、研究機関で正社員雇用されるためには、かなり際立った成果を提示する必要があります。研究機関が一度に支給できる研究費には限りがあるため、確実に結果を出せる人材でなければ施設も雇用に消極的になります。それならば、派遣会社を仲介役を頼み、登録社員として入社するほうが、実務に関わり経験を積みやすく有益な研究成果を達成する近道になりやすいのです。

また、派遣会社から出向して研究職として働きつつ、結果が認められることで正式な社員として施設と契約を結ぶ可能性も充分にあります。ポストドクターとしての研究員の人材は、あらゆる研究機関に欠かせません。すぐに正社員を目指すよりも、派遣社員を選ぶ方が収入を維持し生活を安定させるという点で合理的といえます。